【映画】FEELCYCLEに影響され「グレイテストショーマン」を見る
皆さま、お疲れ様です。
ひよこもちです。
つかの間のお盆休みが終わり、多少の夏バテを抱えながら仕事再開の今週。
仕事のシフト上、先週がほぼ休みでかなり時間があったものの、暑さと台風で外出する気にもならず・・・
そんな時の救世主。
そう、Amazonプライム!
普段、洋楽を聴かないひよこもちですが、FEELCYCLE(以下、FC)に通い出してから少しずつ聴いてみるようになりました。
本当に流行りの曲さえ全然知らず、唯一知っていたのはBB2 Rock1やBSW Rock1、あとQUEENのみ。
趣味趣向の激しい偏りを実感します。w
そんな中、先月初めて「BB2 Comp1」を受けまして、ラストの曲にグッと惹かれたひよこもち。
インストラクターのお兄さんから映画「グレイテストショーマン」の代表曲と聞いていたので、プライムレンタルで見てみようかなと。
なので、今回は映画レビュー的なことを書いてみようかと思います。
映画「グレイテストショーマン」とは
「グレイテスト・ショーマン」は2018年に公開されたミュージカル映画です。
実在したアメリカの興行師、P.T.バーナムという人物と彼の立ち上げたサーカスの軌跡を基に作られた、あくまでフィクションの物語(ここ大事)。
主演はヒュー・ジャックマン、ミュージカルの中核を担うのは歌手、女優でもあるキアラ・セトル。
キアラ・セトルが歌う主題歌とも言える名曲「This Is Me」こそが、ひよこもちがFCで聴いたラストの曲でした。
この「This Is Me」はゴールデングローブ賞を受賞しているそうです。
大まかなストーリー
貧しい家庭に生まれた主人公、フィニアス・テイラー・バーナムは、幼少期から迫害されながらもいつの日か人生の成功を夢見る野心家であり夢想家。
良家のお嬢様チャリティと結婚して娘たちも生まれ、ささやかな幸せを抱いて過ごすが、バーナムの秘めた野心は消えず、詐欺まがいの行動で融資を得て「バーナムアメリカ博物館」をオープンします。
しかし、うまくいかずに閑古鳥が鳴く中、娘の何気ない言葉をきっかけにフリークショー(見世物小屋)を思いついたバーナムは、小人症の青年や髭面の女、結合双生児、アルビノなど、身体的・外見的特徴をもつ仲間を集めることに。
フリークショーは大盛況となり満員御礼の人気を博すが、一部の地元民や批評家には下品だ、恥さらしだと非難されつつもショーを続けます。
上流階級にも認められたいと更なる野心を燃やすバーナムは、新しい出会いから新境地に踏み出すが・・・
様々な出会い、困難、挫折、努力を経て進んでいくダイナミックなストーリーです。
多少のネタバレが含まれますので、まだ見ていない方は先にぜひ本編を鑑賞してみてくださいね^^
成功と挫折、人生において本当に大切はものは何かと考えさせられる映画です。
「グレイテストショーマン」の見どころ
この映画の一番の特徴は、やっぱりミュージカル映画であるということ。
ひよこもちはあまりミュージカル映画(ディズニー含む)を見ないので、やっぱり急に歌いだすあの不思議感にはまだ慣れません^^;
ただ、本作品は何と言っても音楽が良い。
冒頭の「The Greatest Show」に始まり、バーナムの野心と夢を象徴する「A Million Dreams」、新しい出会いと別れを暗示するかのような「The Other Side」「Never Enough」も良い。
代表曲となった「This is Me」と、再生の曲でもある「From Now On」。
全ての曲が象徴的であり、キャッチーなメロディに深みのある歌詞(日本語字幕)がグッときます。
歌とダンスの演出もダイナミックかつ繊細で、にじみ出る感情や言葉にならない想いのようなものが詰まっています。
「グレイテストショーマン」のメッセージ性を考える
そして特筆すべきは、メッセージではないでしょうか。
グレイテストショーマンの時代背景は19世紀。
差別や偏見は現代社会よりも根強い時代ということもあり、フリークスは家族からも「居ないもの」として扱われ、その存在を蔑ろにされ、人前に出ること自体が罪とされてきました。
また、有色人種は奴隷や迫害の対象とみなされ、交流を持つこと自体を恥とされてきた時代です。
そんな中で、フリークス(異形)を集めて見世物小屋を開く、というバーナムのアイデアは突拍子もなく奇怪であり、だからこそ刺激的な魅力を人々に与えるのです。
ひっそりと身を潜め、息を殺して生きていたフリークスを迎え入れたバーナムは、彼らを一躍スターとして輝かせます。
しかし、奇形の異形たちを金で買い、見世物にして荒稼ぎするというスタンスは、フィクションだからこそ綺麗に描かれていますが、本来であれば残酷かつ非情。
現代における障害者ビジネスの闇に通ずるものがあります。
だからこその賛否両論。
不快感を露わにする地元民がいることも、下品で低俗な集団だと批判する存在も映画に描かれています。
とはいえ、今まで「居ないもの」として存在すら隠されてきたフリークスにとって、生まれて初めての居場所であり、家族であり・・・
初めて誰かの前で息をした瞬間こそがバーナムとの出会いだったのでしょう。
彼らにとってバーナムは、暗闇に生きてきた自分たちに光を浴びる機会をくれた救世主で、恩師でも家族でもある。
見た目も人種も関係なく、誰もが同等に輝ける場こそが、地上最大のショーだったのです。
そして、本作品において一番大切なことはその後の展開にあります。
更なる野心を燃やすバーナムは徐々にフリークスを顧みず一人で突き進んでいきます。
ゴミのように扱われた貧困層だったバーナムの、上流階級への承認欲求は留まることを知りません。
上流階級の賞賛の前でバーナムは彼らフリークスを隠し、「目立つ」という理由で無下に扱います。
その場から締め出し、物理的に排除するシーンは、心理描写としての拒絶とラベリングの象徴のようにも見えます。
敬愛していたバーナムに見放され、心に傷を負う団員たち。
しかし、ここからが「グレイテストショーマン」最大の見せ場です。
フリークショーでどれだけ脚光を浴びても、上流階級の前では蔑視され「恥」であることをラベリングされた彼らは、これまでの人生であれば存在意義を見失い、人目を避けて内に篭ってしまったかもしれません。
ですが、彼らは「自分」というアイデンティティを既に持っていました。
それが「This is Me」の歌詞に全て凝縮されています。
Look out ‘cause here I come(気をつけろ 私が行く)
And I’m marching on to the beat I drum(自分で叩くドラムが伴奏)
I’m not scared to be seen(見られても怖くない)
I make no apologies, (謝る必要もない)
this is me(これが私)
And I know that I deserve your love(私にも愛される資格がある)
There’s nothing I’m not worthy of(値しないものなど何ひとつない)
「グレイテストショーマン」から学ぶこと
本作品は、ダイナミックな歌とパフォーマンスによるミュージカル演出と、サクセスストーリーからのスクラップアンドビルドが、ものすごいスピードで展開していきます。
その中で何を感じ取り、何をこのストーリーのテーマとするかは見る人次第で変わるのだろうと思います。
ひよこもちは、「生きてるだけで丸儲け」的な考えを持てないタイプの人間です。
生きるということは息をすることだけを指すのではないし、それだけで生きているとは到底言えないと思うのです。
もちろん、障害や病気などで本当に息をするだけで精一杯という人だっているとは思います。
ただ、「それだけでいい」と決めるのは、本人以外の誰にもその権利はない。
その人の人生の価値を、家族だろうが世間だろうが、他人が判断してはいけない。
最終的には、当事者である本人自身がどうなりたいのか次第ですよね。
この映画の、「みんなちがって、みんないい」的な要素に感動するのも勿論いいです。
団員たちは、金で買われてその奇異な姿を見世物にされながらも、その中で自分の生き方、自分という存在の意義を見つけていきます。
そして、蔑ろにされても裏切られても、「これが私」と怯まずに胸を張って再起を誓うのです。
単純に、「みんなちがって、みんないい」だけがテーマではない。
他人なんかに左右されている場合じゃない、自分は何を大切にしてどう生きるのか、という点が、映画「グレイテストショーマン」の最大のテーマなのではないかと。
・・・なんて、サウンドトラックを聴きながら物思いに耽っているわけですw
時代背景の違う映画をじっくり見るのもいいものですね。
もう一度見たいと思えた映画でした。
是非一度ご覧ください^^